サンフランシスコやバークレー周辺、いわゆるベイエリア一帯ではもはや日常に完全に溶け込んでいるUberやLyft。
使ったことがないと一見、タクシーと同様のサービスに思われるが、使ってみるとタクシーとは全然違うもの。タクシーとの違いをまとめます。
UberやLyft、それにその他類似業者もいくつかあるが、ここではまとめて”Uber”と書きます。他もだいたい同じようなもの。
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値段
Uberは安い。タクシーと比べると3分の2から、場合によっては半額近くになることもある。
※ただし、プライムタイムといって混雑時には値段が1.25倍~1.5倍になることがある。しかしそれでもタクシーより高くなったと感じることはない。
さらに、UberPool、Lyft Lineという乗り合いサービスがあり、ルートの似た他の乗客と相乗りすることを選ぶこともできる。そうすると、料金はさらに安くなる。UberPoolはサンフランシスコ市内限定のため使ったことがないが、Lyft Lineだと最大で通常のLyftの半額になる。(ルートと、Lyft Lineを選んだのに相乗り客が見つからなかった場合は、最小で通常のLyftの1ドル引きという場合もある。)
タクシーは高い。さらに、アメリカの場合はそれに加えてチップも払わなければいけない。
※Uberはチップ不要。Lyftはチップを払うことも出来るが、基本的には不要。
乗る時
Uberはスマホでポチポチっと呼ぶと、あと何分で来るかすぐに表示されるので便利。車がどこにいるかも地図で見れるので、あとどれくらいで来るかよく分かる。
そのうえUberはタクシーのように迎車料金がかかることもない。
流しのタクシーを拾うときのようにいつ来るか分からないものをひたすら待ったり、迎車を頼むにしてもわざわざ電話して、口頭で自分の居場所を説明して、「だいたい10分で着きます」とか大雑把なことを言われてずっと待ってたりする必要がない。
すぐに来て迎車料金が安いときならともかく、すっげー待たされた挙句にまるまる初乗り料金相当約700円の迎車料金を取られるとか、高すぎるわ。
行き先指示
Uberはスマホに住所を入力。以上。それだけ。
タクシーだと、車についてるカーナビに住所を言って運転手に入力してもらったり、カーナビ使わない場合は口頭で説明して、特に自宅などややこしい場所の場合付近まで来たら自分で道順をいちいち説明して・・・なんて面倒くさい。ゆっくり落ち着いて乗ってられない。
支払い
Uberは自動的にクレジットカードから支払いされる。目的地に到着したら、「Thank you! Have a nice day!」なんて言って、すぐに降りるだけ。
タクシーなんて、電子マネーならまだマシとはいえ、現金でちまちま払ったり、最悪、個人タクシーなんかでクレジットカードで支払う場合、カードリーダー端末を取りだして電源を入れるとこから始まったりして、目的地に到着してから車を出るまでものすごく時間がかかる。
運転技術
日本では、Uberとかのサービスがもし日本で始まるとしたらドライバーが二種免許を持ってないから危険なんじゃないか、という意見が多いらしくびっくりした。
Uberのドライバーで運転が危なっかしいなんて感じたことない。
Uberは乗客がドライバーを評価(★0個~★5個)する仕組みがあるので、評価の低いドライバーはどんどん淘汰されていなくなっていくから、ちゃんとした安全運転をするドライバーの比率は、タクシーと比べても、高い気がする。
そもそも一種免許でも二種免許でも、ふつう誰でも事故らない運転くらいできるから問題ないだろ、と思う。
タクシーの方がむしろ、二種免許持ってても乱暴運転するドライバーが少なくない。乗客から評価されることがないから、乗客のためにサービスしてる、というよりは仕事だからただ運転してる、ってドライバーが多い気がする。
ドライバー
Uberや、これは特にUberよりもLyftで感じるのだが、この仕事が好きだからやってる、っていうドライバーによく出会う。
先日も、「いや~、前は事務仕事でパソコンに向かうばかりの仕事だったから、誰かと話をする仕事がしたくて事務をやめてLyftドライバーになったのよ」なんて言うオバサンドライバーに会った。
話が好きだけあって良く喋るし、自分の好きなことを仕事にしてて楽しそうなオバサンだった。
一方、日本のタクシー運転手って、なんか、偏見かもしれないけど、「他に仕事が無くなっちゃって、、、しょーがなくタクシー運転手になっちゃったんすよ…。」っていうくたびれた、もしくはちょっと荒んだ、あんまりやる気のない、楽しそうじゃない人が多い気がする。
需給調整
Uberは、混雑時で空車が少なくなるとリアルタイムに1.5倍などに値上がりする。値段の80%が運転手の取り分となるので、運転手の取り分も増える。そうすると、「この値段ならちょっと働くか!」と思って仕事をし始めるドライバーが増えるので空車の台数が増える。
たしかに値は普段より高くなってしまうが、そもそも乗れない、移動できないよりはよっぽどマシである。この需給調整システムはよく出来ていると思う。
タクシーではこうはいかない。あらかじめ運転手のシフトは決まっていて、空車が少ないからといってすぐに台数を増やすことはできないだろう。タクシーが全然つかまらないとか、間々ある。
利用頻度
これは完全に主観だ。
しかし私は、Uberを使うようになってから、かなり頻繁にUberを使うようになった。なんたって便利で気軽に乗れるから。そしてそんなに高くないから。
消費者を惹きつける中毒性があるように思う。実際、サンフランシスコではUberが出来てから、タクシーの市場サイズ自体が拡大したらしい。つまり、いままでタクシーに乗らなかった人がUberを使うようになったということ。
値段が安いというのはもちろん理由の一つだが、
捕まるかどうかの不安、行き先を口頭で説明する手間といったタクシー利用にまつわるあらゆるストレスがUberには無いというのも、大きな理由だと思う。
ほんとに東京にも、ホンモノのUber、早く来てほしい!!!
※いま、東京にあるUberは、アプリだけはUberだけど、値段もドライバーも中身は旧来のタクシーであって、Uberではない。
乗る時や行き先指示に関してはUberかもしれないが、それ以外のトータル・エクスペリエンスとしてはUberではなくてタクシーだと思う。
(いまはアメリカに住んでるから実際に使ったことはないけど)
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